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2006年07月09日 (Sun)

泣きたくない。

「いっいや…。」
「しなさい。命令だよ。」
ranさんはせつなにバスローブを脱いでベットに横たわるように言った。

明かり消してください。消してくださいお願いします!
だめだ。今日は消さない。早く脱ぎなさい。

「ねえ、ranさん、ranさん、ヤダ。」
せつなはranさんの胸元にしがみ付いて、
それだけは嫌だと哀願したけれど、ranさんは決して許そうとはしない。

モタモタしながらやっとのことでバスローブを身体から剥がすように脱ぐ。
明るい蛍光灯の下にせつなは背中をranさんに晒していた。

調教の後に一緒にシャワーを浴びる時、ranさんはせつなの
身体をチェックするようにシャワーで流してくれる。
明るい中で身体を見られるけど…
「自分でできるからいいよぅ」
なーんて軽口をたたけるくらいリラックスしてるのに。

どうして。調教の時に身体を見られるのがこんなに恥かしいのだろう。
せつなは両手をシーツに食い込ませるように握りしてしめて震えを我慢する。

ranさんは落ち着かせるようにせつなに言う。
「せつなが怖がってることはしないよ。」
たぶん、スパンキングのことを指してたんだと思う。
でもせつなは一片もスパンキングのことは考えてなかった。

ただただ、白い光の下に晒した身体を見られてることが辛かった。
恥かしくて死にそうだった。背中が火照るのがわかる。

ranさんはそっとせつなの肩から舌先を這わせる。
優しい動作だ…。

「うう…ぅ…。」
嗚咽が出た。恥かしくて堪らなかった。
もう我慢できなかった…。
両手に力を入れていないと身体がガクガク震えるのをとめられない。

次第に悲しくなってきた。
ranさんが、せつなの大好きで大切なranさんが
愛撫してくれる身体がみっともなくて貧弱で申し訳なくて…。
こんな身体しか差し出せない自分が不甲斐なくて。

きっとranさんガッカリしてる…
キライになっちゃうかもせつなのこと…。

ranさんは丁寧にせつなの背中に舌を辿らせていた。
ごめんなさい。
そう思った瞬間に涙が溢れてきて、奥歯を噛み締めて我慢したけど
涙は止まらなくって顎が壊れるくらい噛み締めても溢れてしまって。
頬を伝った涙がシーツに染みを作るのを悔しく見てた。

泣きたくなかった。決して。
せつなは絶対、調教では泣かないと決めていた。
泣くことで自分を表現したくなかったし、
泣くことで昇華することを望んではなった。

そっとバスローブを引き寄せて目元を拭ったつもりだったけど
ranさんが気づいて…。
「泣かないの…そんなに嫌だったかな…。」
うつぶせのまま顔を伏せて固まってるせつなを懐に抱き寄せる。

「う…ごめ…ん…。大丈夫。泣いてないよ。」
ranさんは困った顔をしてるに違いない。
「ん^^よしよし。」

明るいの恥かしい。せつなはそう言った。
泣いた理由はそれだけじゃなかったけど…
せつなにもその時は複雑な心情は説明できなかった。
後日、自信がないから、ああいう責めは苦手ですといったら
どうしてそんなこと気にするんだ!
僕はせつなのことそんな風に思ったことないよ!

「せつなはきれいだよ。だからすべて舐めたくなるんだよ。」

ranさんはまたせつなを泣かせた。
調教の時じゃないからいいか…嬉しさに泣いても…。

♪CHOPIN:Waltz NO.6 "Petit chien"
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